青空と女性

感情の起伏が激しい新型うつ病の実体|心の病は適切な治療方法が大切

怠け病と呼ばないで

ハートの模型

新しいタイプの患者とは

うつ病と聞くとどのようなイメージを持たれるでしょうか。ほとんどの方が、気分が落ち込み、憂鬱で何もやる気が起きない状態、という図式を頭に描かれるのではないでしょうか。確かに、これまでの典型的なうつの症状は、そんな状態が支配的でした。しかし、最近これには当てはまらない、全く異なるタイプの患者が出て来たのです。それを、新型うつ病と呼んでいます。この新型うつ病の患者は比較的若い世代に多く、従来の典型的なうつ病とは異なった症状を見せます。よく「5時までうつ」などと言いますが、新型うつ病は会社で働いている時にはやる気が起きず、憂鬱な気分になるのに、仕事が終わり自分の自由な時間になるととたんに元気になったりします。中にはうつ病で休業中に海外旅行をして、真っ黒に日焼けした顔で平気で出社する若手社員もいたりします。また、従来のうつ病では自分を責める自責型が多いのに、この新型うつ病には、何かまずいことが起きると逆に他人を責める他責型が多いのも特徴です。これまでのうつ病患者に対する接し方が通用せず、どう接したらよいのか、周りが苦慮することも多いのがこの新型うつ病と言えます。今、この新型うつ病の患者が増える傾向にあり、今後は特に若年層を中心に増加していくのでは、と考えられています。社会や家庭の環境も変化していく現代、やはり病気の在り様も変化していくのでしょう。

病気か、それとも怠けか

自分の好きな事をしている時には元気いっぱいなのに、仕事となると途端にやる気をなくしてしまう新型うつ病、実は従来のうつ病以上に対応に注意を要するところがあります。この新型うつ病で最も注意しなければならないのが、単なる怠け病との見極めが難しい点です。遊びでは普通に元気な所を見ると、つい「なんだ、怠けているだけか」と思いがちですが、新型うつ病は立派な病気なのです。やはり、精神科を受診して、きちんとした治療を受ける必要があります。また、逆に「うつ病はそっと見守らなければ」と、いつまでも休ませておくのもこの新型うつ病の場合には、適当とは言えません。この辺りが従来のうつ病との違いと言えるでしょう。新型うつ病の場合には、現実逃避の傾向が強く、休ませているだけではいつまでもそのままズルズルと現状にとどまってしまう危険性があります。規則正しい生活を送るよう促したり、身体を動かすよう仕向けたりといった配慮が必要でしょう。よく従来のうつ病では「がんばれ」という言葉は禁句、と聞いたことがあるかと思いますが、この新型うつ病に限っては、時には励ますことも大切なのです。適度に励まして、前に進む気持ちを持ってもらいましょう。同じうつ病でも新型と従来型では、症状とその対応にこれほどの違いがあります。症状をよく見て、それに合った対応を心がけましょう。